ダブルベッド


「そこでね、何年もかけて涼太を忘れる準備をしてたの」

 長いスカートが風に揺れる。

 木漏れ日に照らされてキラキラしている。

「それで、今日。今さっき。やっと涼太にお別れが言えたの」

「お別れ?」

「そう。別れましょうって」

 桃香は清々しい顔をして笑っている。

 まるで第二の人生の一歩を踏み出したように。

「ねえ、木下くん」

「ん?」