「聞かないの? あたしが今まで、どこで何をしていたか」 「聞いていいの?」 桃香はフフッと笑って、立ち止まった。 「山奥にいたの」 「山奥?」 「そう。テレビも何もない、携帯の電波も繋がらないところ」 今の日本にそんな場所があるのだろうか。 「山篭りしてたの? 修行?」 「ちょっと違うけど、そういう施設があるのよ」 山奥の施設と言われてもピンと来ないが、充はそのまま話を聞くことにした。