ダブルベッド


 これも「お兄ちゃん」のお導きなのだろうか。

 沢田が制止した双子の言葉の続きが気になった。

「人がいたからビックリしちゃった。しかもそれが木下くんだなんて」

「驚いたようには見えなかったけど」

「誰かがわかるまで隠れてたのよ。そして覗いてたの」

 どこから見ていたのだろうか。

 あの独り言を聞かれていたとしたら、非常に恥ずかしい。

 二人は自然と歩き出す。

 石段を下りると桃香のサンダルが小気味よい音を立てた。

 墓地を出ると豊かな緑が木陰を作っており、二人はそこを選ぶように足を進めた。