「そうかもな。ひどい時は、キンキラキンなお侍がいるとかも言い出して」
「何すかそれ。殿様っすか?」
「俺にはわからん」
ということは、充には誰か若い男が憑いているということらしい。
お兄ちゃん……か。
ふと思い出して、充は立ち上がった。
「俺、今日はこの辺で失礼しますよ」
玄関まで沢田ファミリーが見送りに来てくれた。
「そういやお前、ヒカリちゃんとはどうなったんだ? こないだ揉めてるとか言ってなかったっけ」
「こないだって、もう半年以上前じゃないっすか」
2年前に沢田が移動になってから、以前のように毎日は顔を合わせなくなった。
この話題が出たのも、久しぶりだった。



