「どうした? 高い高いはさっきやったぞ~」 「ちがうもん」 「あのね、あのね」 目をキラキラさせる二人は、無邪気な顔をして笑っている。 あまりにも愛くるしい。 「後ろにね、お兄ちゃんがいるよ」 「は?」 「こら、二人とも」 慌てて沢田が静止する。 娘たちは不満そうにキャーキャー父に抗議している。 沢田はやっとのことで二人を部屋に戻し、再びやれやれといった表情でソファに戻った。 「お兄ちゃんって、何すかね?」 「聞かないほうがいいぞ」