ダブルベッド


 桃香はそれを十分に承知した上で言葉を紡ぐ。

「だって木下くんがどんなにあたしを好いてくれても……」

 ここで一旦息をつき、はっきりと言った。

「あたしはその気持ちには応えられないから」

 それを聞いて、充はハッとした。

 同時にテーブルの拳が緩む。

「言ったでしょ? あたしはもう誰とも恋愛をする気はないし、この先一生……」

 しまった。

 そう思っても、もう遅い。

「彼以上に……。涼太以上に愛せる人なんて現れない」