考えれば考えるほど、気分が重くなってゆく。 男と女って難しい……。 充はこれまで、そんなことを深く考えたことがなかった。 だからこそ特定の女とは付き合わず、あちらこちらに手を出し、気楽な関係を楽しめた。 気楽……いや、都合の良い関係か。 そんな営みを続けているうちに、気付けば大人になっていたようだ。 充は急にそれを理解して、ブルッと身震いした。 恐ろしくなった。 今まで俺は、なんて能天気に生きてきたのだろう。