どさくさに紛れてしっかりと指を絡ませ、逃げないようにしっかり脚で桃香を固定する。

 軽く声を漏らした桃香。

 その時、充はクスクス笑い出した。

「なによっ」

「ふふっ、ちょっとしょっぱい」

 桃香は顔を赤くして、

「当たり前じゃない。汗かいたんだからっ」

 とバシバシ充の肩を叩いた。

 またもや充が笑い、桃香が怒る。

「シャワー浴びてくる!」

「はいはい、どうぞ」

 充はそんなやり取りに小さく幸せを感じた。

 まるで恋人同士のようだ……と。