ダブルベッド


「俺はね、恋愛はタイミングだと思うんだ」

 自他ともに認める恋多き男、バツイチ所長は語る。

「例えお似合いの二人でも、タイミングがズレれば何も起こらない」

 コの字型にした左右の手をずらして見せる。

 充は軽くため息をついた。

「何も起こらなかったわけじゃないんです」

 所長と沢田は声を合わせる。

「マジで!?」

「はい」

 充はもう一度ため息。

「なのに池田さんの気持ちは全く俺に向いてなくて……」

「それで恋患い……か」

「そういうことです」