「キノピーどうしたの? さっきから全然笑ってくれないし~」 「酒も進んでない」 二人に指摘され、充は少しビールを口にしてから顔を上げた。 「いや、何でもないっす」 「何かあったって顔に書いてあるよ」 「た……ただの恋患いですから」 所長と沢田はクスッと笑った。 「青春だねぇ」 「もうそんな年じゃないっすよ」 青春時代なんかより、よっぽど複雑なのだ。 自分の気持ちさえわからなくなるほどに。 「キノピーさぁ」 所長は少し真剣な顔をした。 「桃ちゃんは……もうやめといたら?」