ダブルベッド


 そのうち、バタンとドアが閉められた。

 救急車が走り出して、それでもあたしは暴れ続けた。

「落ち着いてください! 出血が酷くなります!」

「あたしはいいの! 大丈夫! それより、涼太なの!」

 何か注射をされて、あたしは意識を手放した。

 たぶん、鎮静剤か何か。

 気付いたら、病室のベッドに横になってた。

 体中が痛かった。

 特に、腕。

 その時は気付かなかったけど、腕から結構出血してたみたいで。

 病院はものすごく静かだった。

 真っ白で、不気味だった。