ダブルベッド


 そこには竹と石でできたベンチもあって、そこに座って。

 そうね、しばらくは

「庭、きれいだね」

 とか

「池の鯉にエサとかあげれるのかな」

 なんて他愛のない話をしてた。

 目の前にある柳の木がライトで照らされてて、ザ・ニッポンって感じでいいなぁなんて考えながら。

 そしたらね、彼が急に、立ち上がったの。

 ほんとに、急に。

 確か、明日は何しよっか、って話の途中だった。

「桃香」

「なに?」

「もし、もしだよ?」