冬海の告白を、梅雨の雨も流してはくれず、顔も合わせず2人で過ごすこともしなくなって、生活から色を消してしまったようだっだ。

 もちろん同じ学校にいるから、会うことはある。

 幾度かすれ違うことがあっても、挨拶も交わすこともなく、お互いを見つつも、声もかけずに通り過ぎるだけ。

 梓と美由樹には「ケンカをした」と言ったけど、どうも仲直りの様子も無いようだと思ったらしく、冬海のことを聞いてくることは無くなった。

 中尾先輩とマミ先輩とも、言葉を交わしていない。



 いつの間にか梅雨が明け、夏休みも終わろうとしていた。

 その月日をあたしは、ただぼんやり過ごしていたような気がする。