「…香…澄か?」 その男が、香澄の名を口にしながら こちらへ近づいてきた 車いすから その男を見上げた香澄は… 「お、お兄ちゃん…?」 …何だって?! 香澄に、アニキいたのか? しかも、 ガラの悪そうなヤツ… 明らかに 夜の世界の人間だ、ってわかる 黒の光沢あるスーツに 真っ赤なサテン地のシャツ 髪は 金髪ほどではないが、 それに近い茶髪… コイツ ホスト…だな… アゴのあたりに ガーゼが充てられ 腕も、 袖をまくり、 包帯が軽く巻かれてた …ケンカ…だよな…