ゼロの心がまったく読めない。 「これで復讐はほぼ完結したわ。私ね、田中君に謝らないといけないことがあるの」 ゼロはおれを見下ろす。 「田中君が小学校のときに先生を殺したって嘘情報をクラスに流したの。菅原君以外は興味津々に聞いてくれたわ」 そうか、それで菅原は初対面でゼロと親しくなることを忠告に来たのか……体育館からゼロとクラスに戻ったとき、冷たい視線で見られていたのは、ゼロではなくおれの方だったんだ。 「変な噂を流したから、入学早々私もクラスから軽蔑される存在になっちゃったけど」