二人の会話は“おれ”主旨で進んでいる。 どうやらおれが何かの原因のようだが、話の先が全く見えない。 「お願い、田中君をもう解放してあげて」 「それは無理。私の良心が許さない」 ゼロが泣きそうな声で懇願しているのに、倉吉は問答無用でひと蹴り。 おれがいったい何をしたって言うんだ? 倉吉の頑なな態度に恐怖心が芽生える。 なんとかしないと……。