ゴスロリ彼女のキスの味



「よかったぁ~、私も話しかける友達がいなくて困ってたんだ~」

 蜜姫零は自分の手のひらを合わせて喜ぶという、とてもわかりやすいポーズでおどけてみせた。


 間近で見て、蜜姫零の容姿に弱点を見つけた。


 瞼が一重なのだ。


 それでも二重だった場合、かえって暑苦しく媚びた笑顔になってしまうのではと思わせる魅力がある。


「仲間だね、これからよろしく」

 おれは蜜姫零の爽やかな笑顔にあっけなく降参。


「こちらこそ」

 蜜姫零はペコリと頭を下げると、小指をスッとおれの目の前に出した。