「嘘じゃないって！」


「ほんとに？」


「本当！」


「ふーん……？」


しばらく探るような目つきで少女が俺をじろじろ眺めた後、


「ま、信じてあげるよ」


にこりと笑いかけてきた。

なんだよ、普通に笑えるじゃんか。


「じゃあほら、降りてこいよ。
いつまでもそこにいたら危ないだろ」


主に俺のケータイが。とは口にしない。


「んー、降りたいんだけどね」


今まで快活に喋っていた少女が、急に口ごもる。

なんだよ、今度はどうしたんだよ。