「これがねーと誰とも連絡つかねーのによ……」


「いつまでも未練がましく見てないの!」


言うなり、紫がさっと俺の手からケータイを奪っていった。

っておい、それ俺んだぞ。

何当たり前のように持ってってんだよ。


「悠君が寂しそうでしょうがないから、私が付き合ってあげてもいいけど?」


得意そうに言う紫に、苦笑しながらも「ありがとよ」なんて言ってみる。


「さっ、行こ行こ!」


まるで遊園地に向かう子供のように、紫が俺の手をぐいぐい引っ張る。

って、今から遊ぶのかよ!

やれやれ、と思いながらも、結局俺は紫に連れられるまま歩いていく。