【ツイッター中なう】


いがらし(@×g●×g●)プロフィール
⇒取り敢えず、毎日を平々凡々に生きている男。刺激を求める夢追い人。刺激ある喧嘩を求め㊥

最近、とある不良どもを喧嘩の舞台に誘って遊んでいるw



[タイムライン(↑古新↓)]

@×g●×g● いがらし
wktk(ワクテカ)キタ。これからちょいと復讐喧嘩に行って来るw作戦決行してくるなうw
(××日前)


@×g●×g● いがらし
馬鹿どもが踊らされてドンパチしてるなう、見るだけで満足してきたw
ここまで踊らされてるとこれはこれでヤッてやったぜ的気分w帰ろうかなぁwww
(××日前)


@h●r×h×r● ふるわたり
@×g●×g● ちょwww見るだけ見て終わりとかwww計画変更とかないわw 
真面目にお仕事してきてくらはい\(^^) /
(××日前)


@×g●×g● いがらし
h●r×h×r● うぃっす、がむばってきますwww
(××日前)


@h●r×h×r● ふるわたり
@×g●×g● 楽すぃ報告まってますわ(^з^)-☆Chu!! 
(××日前)


@×g●×g● いがらし
三階に上がりあがり㊥。おっと、踊らされていた馬鹿リーダー二人発見。すっごい形相だw
(××日前)


@×g●×g● いがらし
ほぉら、『漁夫の利』作戦が始まった。
馬鹿どもはどよめきと悲鳴を上げ、傷付いて行く仲間に対して心を痛める。それが奴等の最大の強みであり弱点でありなう。
(××日前)


@×g●×g● いがらし
これにて『漁夫の利』作戦は幕引き。
ククッ、だがこれで終わらせないぜ。仲間ごっこしている奴等を完膚無きまでに叩きのめす。それが俺の最大の復讐であり、今一番熱中しているゲームだ。
(××日前)


@h●r×h×r● ふるわたり
@×g●×g● こwわwいwwwww
(××日前)



ツイッターのタイムラインを見返していた古渡はクスリと笑声を漏らし、足を組んで柔らかな太腿に肘を乗せて頬杖。


「更新率高いわ」


ソファーに流し目、寝そべっている五十嵐にツイッター中毒者と皮肉る。


ツイート数も軽く四桁は超えているではないか。

まだ始めて一ヶ月も経っていない筈なのに。熱中し始めたら徹底的にのめり込むのだから感服してしまう。

一日のツイート数を教えて欲しいもの。

タイムラインが更新された。


>>@×g●×g● いがらし
そんなにも褒められると照れるんだぜw
(15秒前)


わぁお、言葉でなくわざわざツイッターで返答。


なんのためのお口だろうか? 

んなにも傍にいるというのに。


中毒者め。


心中で毒づきつつも古渡はクスクスと笑い、携帯を閉じるとソファーに寝転がっている五十嵐に歩み、スペースの空いたソファーにどっかり腰掛ける。


浮き沈みするなめし皮ソファーはギッ、ギッ、と軋んだが古渡は気にすることなく、染まった長い銀髪を骨張った指に絡ませた。



「これからどーすんの?」



漁夫の利作戦を成功させた我等がチームの頭に質問を飛ばしてみる。


まさかこれで終わるのか?

だったらツイッターで呟いていた言葉は嘘であり、自分とその他仲間をぬか喜びさせるだけなのだが。



すると風船ガムを膨らませた五十嵐が、それを自分の舌で割り、弄くっていた携帯を閉じるとガムを口内に戻す。



「終わるわけねぇだろ。高校に味わった雪辱を晴らすまでは執拗に甚振ってやるさ。特に荒川と日賀野は容赦してやんねー。ったく、今も思い出しただけで腹立たしい。あいつ等がいなかったら、地元で悠々でかい面できたっつーのに」


「何処の王様気分? 元はと言えば、竜也があの二人のいるグループにちょっかい出し始めたのが原因でしょー? 竜也が気に食わない理由で仲間を弄った。だからしっぺ返しの『漁夫の利』作戦を喰らった。でしょ?」



意地悪く鼻で笑ってやれば、五十嵐はぶうたれる。

眉根を潜めたままぶっきら棒に言葉を返してきた。


「俺は、今まで上手くいかない事の方が少なかったんだよ。
言うなりゃ人生の勝ち組ってヤツ? 思い通りにならなかったことも少なけりゃ、俺に逆らう奴もそうはいなかった。別に厨二病発言をするわけじゃねえが、『力量さえあれば他人なんざ意のまま』だと思ってきた」


「うっわ。引くんだけど」



「……あ? 十二分に厨二病だって言いてぇのか? んじゃ、それでいい。とにもかくにも力量あってこその世の中だと思うわけだ。

厨二病らしく言えば、


『クハハッ、所詮この世は弱肉強食! 強ければ勝ち、弱ければ負け!』だ。


……漫画っぽい台詞か?
そりゃ俺流に言葉は換えたが、これ、どっかの漫画キャラが吐いていた……どうでもいいだろうそんなこと。


弱ぇ奴なんざ、弱いから悪い。

気弱だから苛められたり、ストレス発散道具として扱われている。それが当たり前だと思っていた。力量のある勝ち組のために存在してくれるとさえ思っていたぜ」


語り部が古渡の豊富な胸に目を向ける。

舌なめずりをしている時点で揉んでやりたいなどと下心を持っているに違いない。このスケベめ。