「じゃあ、夏樹と未来は智晴を説得してから来て。俺とこの子、二人で先に部屋とっとくからさ。ごめん、一緒に行ってくれる?」 その先輩は、私をちらっと見てからそう言った。 私はあわててコクコクと頷いた。 「じゃ、みんなはゆっくり来て。先行ってるね。」 そう言うと、その先輩は私に微笑みかけてカラオケの店に入っていく。 …と言っても、先輩が部屋をとってくれて。 私なんかいなくても全然平気みたいだ。 …もしかして、かばってくれた? 私が泣きそうなこと… 気付いてた?