「あ、来た来た!!夏樹センパーイ!」 カラオケボックス前。 メイクバッチリのゆかちんがブンブンと手を振るその先には、背の高い男の人が二人いた。 「結香ちゃん、ごめんね遅れて。あと二人、もうすぐくるからさ。」 夏樹先輩、そう呼ばれた人は、明るそうな人だ。 爽やかな笑顔を浮かべている。 「あ、初めまして。高二の河部夏樹です。」 夏樹先輩はニコッと笑って私たちにペコッとお辞儀した。 私たちもあわててお辞儀する。