「先輩ッ…!」 智晴先輩は、私の声に振り返りもしないで学校の中へと戻っていった。 音もたてずに散ってゆく葉っぱと、冷たく吹き付ける風が、私を余計に惨めにさせる… 「あーあ…これで先輩との関係も終わりかぁ〜…ハハッばっかみたい…。」 笑ってみても、目からはかってに涙が零れていく。 聞かなきゃよかった… そうすれば、少なくとも後輩としては傍にいられたのに──…