ゆっくりと扉が開いて、バージンロードが足元から智晴のもとへとのびている。
お父さんに手を添えながら、バージンロードを歩く。
一歩一歩進むたびに、家族のこと、智晴のこと、いろんなことがよみがえってくる。
智晴を好きになって、いっぱい泣いて。
どうして智晴を好きになってしまったんだろう、そう何度も後悔して。
だけどどうしても嫌いになんかなれなくて…。
そんなとき、いっぱい迷惑かけたのに私を支えてくれたゆかちん、理子ちゃん、美依…
わたしが大好きな親友。
ちらりと席をみると、みんな満面の笑みを返してくれる。
理子ちゃんは世界中を飛び回るほどのかっこいいキャリアウーマンになっていて、会うたびにいろんな国のお土産をくれたり。
凛と仕事をこなす理子ちゃんは、学生の頃と変わらない、私の憧れでもある。
美依は保育士さんになった。
優しくてあったかい美依ぃにはぴったりな仕事だと思う。
保育園で子供を抱き上げる美依の姿を見ていると、すごく優しい気持ちになれる。
…みんな、自分の道をしっかりと歩いている。

