「高科…」 智晴先輩はぐっと言葉を詰まらせて、辛そうな顔をした。 「もういいんです…!失礼します…!」 いたたまれなくなって私は中庭を走り去ろうとした。 「高科!」 後ろから先輩の呼ぶ声がしたけれど、私はそのまま走って校舎まで構わず走った。