放課後。 いつものように、駅のホームの壁にもたれて舞花の乗っている電車を待つ。 …いつからだろう。 こうやって、舞花を待つようになったのは。 舞花は奏多と喧嘩するたびに俺を頼るようになった。 泣きながら、「智晴、会いたかった」、そう言って、俺の首に手を回してくるようになった。 舞花が笑っていられるなら、自分の立ち位置がどこだっていい。 そう思っていた。