「お騒がせしました。」
ゆかちんと夏樹先輩は二人一緒に深々と頭を下げた。
「いいよ全然。二人が仲良くいてくれれば。ね?」
ゆかちんに言うと、申し訳なさそうに笑った。
「まったく…。夏樹、今度は知らねーかんな。」
ため息をつきながら、智晴先輩は夏樹先輩を軽く睨んだ。
悪かったって、と夏樹先輩は困ったように笑う。
そうして、二人は仲直りすると言ってミスドを出ていった。
…二人残された、私と智晴先輩。
だけど、私にはまだ食べかけのオールドファッションと飲みかけのチョコファジが残っている。
どうしていいか分かんなくて、私はもとの座席に座りなおして、食べかけのオールドファッションにかじりつく。
智晴先輩は、何も言わないでそこから去ってしまった。

