「私、ゆずの努力してる姿がすっごい好きだった。虎鉄といつも、あの子はどんどん伸びるって、話してたんだよ…」
『見てる奴はちゃんと見てるから』
メンバーに選ばれた日、桐沢君は私にそう言った。
じゃあ、マホも…。
「あの頃はいつも楽しそうだったけど、今は心を閉ざしてるし、瞳も暗く沈んでる。…力になれないかもしれないけれど、私はあの時のゆずがいい。何があったか話してくれないかな…?」
自分の事のように必死になるマホ。
桐沢君がマホを好きになった気持ちがわかる気がした。
本当に話していいのか、不安になった。
心の傷はかなり深い。
話した事で楽になれるとは限らない。
経験した痛みがまたよみがえる…。
「あ、でも…。無理して話そうとしなくていいから!」
慌てたようにマホが言った。



