話し終えると、マホは泣いていた。
「…何で黙ってた?」
穏やかな声だったけど、桐沢君の表情は怒りでいっぱいだった。
当たり前だけど、彼が怒ってるのを初めて見た。
「…言ったところで、状況は何も変わらない。サエやマサシが処分を受けたところで、受けた心の傷は治らない。楽しかったバスケを以前と同じようにできるわけがないと…思った…」
「そういう事じゃない。何で一人で苦しんでたんだよ…?」
「そうだよっ!一生懸命に頑張ってたゆずに何の罪もないのに…何でゆずが一人で苦しまなきゃならないの…?」
二人の言葉で、閉ざしていた心の扉の鍵が開いたような気がした。



