どうして急にそんなことに!?

まさか、昨日あのまま小百合ちゃんとホテルに……!?


【 追伸。 「駅前のグランドホテルだからあんまり変な想像するな」とのことです。 】


あ……駅前のホテルなんだ。

てっきり私、アヤシイホテルかと思って、変なことを想像しちゃった……。


ブー ブー ブー


あ、今度はまた、犬飼くんから……。


【 啓介からのメールもらった。
なんであの二人が駅前のホテルに居るんだろう?
あの高級ホテルって、高校生が二人で入るにはかなり場違いなところだよね。
もしかして、すっごく面倒なことになってるのかも。 】


……面倒なこと?

それってなんだろう?
犬飼くんには、何か思い当たることがあるのかな?


と、それを聞こうと思ったけど、チャイムが鳴って先生が来てしまったから、メールを打つのが難しくなってしまった。


「センセー、ちょっとお話がありまーす」


ピッと右腕を伸ばした犬飼くんが、先生の元へと行き……そのまま二人で廊下へと出ていった。


青山が休むことを伝えに行ったのかな?
それとも、他の何か?


わからないまま20秒ほど過ぎた時、先生が教室に戻ってきた。
でも犬飼くんの姿はなくて……先生は何事もなかったかのように出席を取り始めた。


「先生、犬飼くんはー?」


みんなが知りたかっただろうことを、クラスメートの女の子が聞く。


「急用で帰った」


え、帰っちゃったの……!?


なんで突然? やっぱりさっきのメール……何か思い当たることがあったのかな?




先生のお話が終わったあと、【 どうしたの? 】とメールしたけれど、
犬飼くんからの返事は、いくら待ってもなかった。