私は目を閉じた。 目の前には真っ暗な世界が広がる。 「ふうっ・・・・」 私は一つ深呼吸をした。 そうしながら左手で胸をさする。 この時は、彼と出会う前の中学3年の秋から冬に変わるような時期。 そして私は目をきっと開いた。 まるで覚醒した人間のように。 私は机にかみつく勢いで右手でシャーペンをにぎり、参考書にある問題を解いて、解いて、解きまくる。 今の私には、こんなことにしか真剣になれないんだ。