…ムカつく。 美穂のくせに。 美穂が俺の誘いを断るなんて、100万年早いんだよ。 ――こんな態度されると、意地でも勉強を教えたくなる。 『…本当に、それでいいわけ?』 「へっ…?」 美穂の動きが、止まった。 俺の怪しい声色に、美穂の顔はみるみる青ざめていく。 『俺がせっかく教えてやるって言ってるのに?』 一歩、二歩と美穂に迫る俺。 それと同じく美穂も、一歩、二歩と後ろに下がっていく。