「君が助けてと言ったから、私は君を守ると決めました。」


見つめられて言われた言葉はいつかの沖田さんが私に言ってくれた言葉。


衝動で唾をゴクリと飲み込んだ。


沖田さんの髪はサラサラと冬の夜風に揺れ、
沖田さんの唇は弧を描き、
沖田さんの瞳は優しく細められていた。


これは行き過ぎた沖田さんお得意の悪戯な意地悪なんじゃないかとふと思ったけれど、

別にそうでもいいと私の体は素直に熱くなる。



「……でも、こんな体じゃその決め事も叶いませんね」

「そ、そんなことありません!」



さっきの切なげな表情と同じ顔になった沖田さんに向かってビックリして叫んでしまった。

だって、そんなこと思ってらしたなんて思わなすぎたから、



それなのに、沖田さんはクスリと笑った。


おや・・・?
まさか本当に悪戯だったんじゃ。


「ふふ、菅野さんったら、本当菅野さんなんですから」



沖田さん語尾に音符がついていますよ。
カアアアアと顔に赤がさしてすぐに顔を逸らそうとしたのに、



沖田さんの両手がむにゅっと私の両頬を押さえた。

!!!?


「でもね菅野さん。あなたのために生きることが今の私の進むべき道なんだって気付きました。

菅野さんが夜空を見してくれたから気付いたんだと思います、
だって全てはこの満天の空から始まったんですから」



目の前がキラキラしてた。

泣きそうだからなのか、

沖田さんが本当に何かを散りばめているのか、




とりあえず今は、幸せの絶頂なんじゃないかと思う。