時間がゆっくり感じた。
二人だけの空間が切ないくらいもどかしい。


私は待っていたのかもしれない、この瞬間を



沖田さんは私をしっかり見つめて少し口角を上げ顔を近付けた。


…………あ、これは、これは、
きっととんでもないオチがあるんだ。

急に沖田さんが「なんちゃって」とか言って笑い出すとか!

きっとそんな感じの!


だって沖田さんいっつもそんなんだもん!
絶対期待するだけ無駄だ!



近付く顔、


オチがある!って思ってるのに無償にドキドキして仕方ない。

沖田さんと絡んだ視線は魔法でもかかってるんじゃないかなってくらいそらせなくて吸い込まれてしまいそう。



「私の、側にいてくれるんですね」


コクコクと頷いた。

沖田さんは、切なげに、優しく微笑んだ。
泣きそうな、そんな感じ。



「…沖田、さん……?」



どうしたんだろう

ぐらっと視界が揺らいだ。
ドサッと体が倒れる。


あれ?

背中に畳の感じがある、沖田さんの手が私の顔を挟んで両方に置かれていて、

えと、