そんなことを思いながら開こうとする手が動かなくなった。 ページを開いたらどうなっちゃうの……? 帰っちゃうの? それをのぞんだのは私なのに、嫌だ。 沖田さんが側に居なきゃやだ……。 沖田さん……! 「な、どこのどなたはんどすか!?そ、そっちの部屋はあかん!止まっておくれやす!」 手が震え出したのと同時に部屋の外から荒い声が聞こえた。 とても焦っているようなその声はだんだん近付いてくる。 「私は新撰組一番隊組長沖田です。刃向かうものは容赦なく斬ります」 沖田、さん………………!