「…懐かしい……」 皆は私がこっちに来た時以来って思うかもだけど 違うから、小学生以来だから! ほら、児童書のタグついてるし! 表紙をまじまじと見つめ、それから私は周りを見渡した。 「ん?」 なんか皆の視線集めてる? もう一声かけようかと思ったら、三人がへらーっと表情を緩めた。 何? 私なんかした? ただいつもより笑顔になっちゃっただけじゃない? はぁ、ともう一度本を見た。 「君に贈る……」 初めて読んだ時は子供ながらに泣いたよねぇ。