「いや、だってねぇ」


「おまっとおさんどした。久しぶり、桃」


「ぬおう！！涼香さん！！」



反論しようとしたら、目の前の襖が開いて涼香さんが笑って入って来た。

そっか、宮川町だもんね

え、でも、なんで？




「うちとキタジは桂先生繋がりで知り合ってんのよ。あ、せや面白い話しあんのやけど、聞く？」



涼香さんはニヤっと笑って私の目の前に立ち頭をよしよしと撫でてくれた。

うう、お母さん！！



「聞くっ！」



私が涼香さんに飛びついたのを見て、キタジ君は少し安心しているようだった。