歴史よ何も揺るがないで。 怖いから私は何もしたくないと願った。 「菅野桃君。君の力を貸してくれないか」 「いやです」 願ったばっかりだってば! 笑顔で答えると、手厳しいねと苦笑が返ってきた。 「じゃあどうすればいい?」 「……帰りたいんです私」 もといた私の居場所に帰りたい。それだけ。 「わかった。全力を尽くして帰り方を探そう。 これで、協力してもらえるのかな?」 そうなる? なんて半分わかってたけど、突然飛び込んで来た条件にゴクリと唾を飲んだ。 帰れるなら…………。