歴史の星空に飛び込んで



「待って沖田さん!」


部屋を出て行こうとする沖田さんの背中にガバッとしがみついた。


いかないで欲しい。

沖田さんだってそうでしょう?



一瞬ぐらついた沖田さん。



「……離して下さい」

「いやです」



すると沖田さんは私を振り返って、それから


「たく、しょうがない人ですね」



そう言って私を抱きしめてくれた。

ギュウッと。

胸がキュウンと切ない悲鳴をあげる。



今はそれどころじゃないのに

と沖田さんを押すけれど沖田さんはギュウッとまた腕を強めた。