「しょうがないから近くにおいてやろう。 いいだろ?幾松」 「桂先生がそう言わはんねやったら うちはかましまへん」 うえぇえ!!? 大変なことになってしまったような、そんなそんな 「あ、あ、あの!」 「新撰組だ!御用改めである!桂小五郎を出せ!」 「きゃー!!」 やっと口を開いたというのに、部屋の外が一気に騒がしくなった。 私、泣いていいっすか? 「先生!」 幾松と呼ばれた芸妓さんは焦ったように桂先生と呼ばれる男の人の着物を揺すった。 「すまない……!」