「未来に?」 …………………………え? 私の視界が一気に鮮明な光りを取り戻した。この人今なんていった? そう。 私がずっと言い渋っていたその答え。 「……桂さん…」 何をわかっているの? 久坂さんは隣で私を驚いたように見張っていた。 「まさかとは思ったが、図星だったようだね」 桂さんは、フワリと興味深そうに笑う。 私は、吐き出し口を見付けたように、両手を畳みに打ち付けた。 「知らないうちにこの世界にいて、大変なことに巻き込まれて! 私は普通の平成生まれの女子高生なのに!」