「早く君を取り戻すつもりだったんだが、

新撰組も隙のないやつらでね」


まあ、あの副長が副長ですから
局長は局長だけど


「……別に、取り戻すほどの利用価値は私には無いと思います」

「はっはっ、利用しようと目論んでいるんだが」



桂さんは、見たこともないような、悪い笑顔を浮かべる。
おもてうらの無い人といえばそうなるかもしれないが、

少しはオブラートに包もうぜ!



「嫌なんですけど。帰りたいです」



そう。帰りたいんだ。

「どこに?」


どこに?決まってるもといた場所に。

言ったって信じてなんかくれやしない。