ブワッと赤く染まった頬を隠すためにすぐに背をむけた。
いつか別れが来るけれど、
信じていればいつか必ず会えるよね。
「よいお年を」
「それは年末に言う言葉だぜ?」
「うるさいなぁ、…………またね」
武士として生きることは、とても格好よくて素敵なこと。
志に一途な彼らを私は大好きだ。
「またな」
歩き出した足どりはいつもとかわらない。
だけど、
涙がポロポロととまらなかった。
子供みたいに泣きじゃくりたい気分だった。
でも駄目だ。
久坂さんに弱い部分を見せるなんて絶対嫌だもん。
また、会える日まで、さようなら。