知りたかったのは私なのに、知るのは怖い。
矛盾した考えに嫌になるけれど走り出した足は止まらずに屯所を飛び出していて、



「傷付くんはお前やで……!」

「お前って言わないで!」



久坂さんみたいじゃない!



「待て!」

「行かせて下さい!」

「桃…………!」



山崎さんにバッと肩を掴まれて、私は山崎さんを涙目で睨む。



「わかってます。もう久坂さんの生き方を認めるって決めたんです。だから、会いたい!」



今は、誰よりも。




「わかった。わかった、とりあえず、そっちじゃない、蛤御門はこっちや」

「………え」