「?」 「新撰組に間者がいるって」 カッキーン!! 「沖田先生!」 にっこにこの沖田さんの高く結われた髪が風に揺れた。 ビクッと私は目を見開く。 バタバタと知らない男の人が部屋の中に入ってきて、しかもその人追われてて なんかめっちゃ刀向けられてるんですけどこの人! 「橘君。ですね」 沖田さんは呆れがちに逃げて来た男の人の名前を呼んだ。 「……ああ。」 あきらかに私と同じ年くらいの橘さん。沖田さんに失礼じゃないっすか とかそんな場合ではない。 「長州の間者だそうですね」