「お前、なんかしってんのか!?」

「え、え、し、知りませんよ」

「じゃあなんで今目ぇ泳いでんだよ」

「え、や、あの、」

「言え」

「桃ちゃんではないかなー、と思っただけです!」

「菅野ー?」



名前を言ったとたんに佐之は急に静かになった。



「……あいつは総司とデキてんだろ?」

「そーゆーわけではないと思いますが」

「へー、ふーん、……じゃあ今晩菅野に酌してもらおうかな」

「え、桃ちゃんは遊女じゃないですよ!」



ニヤリと笑った佐之に、何か危険なものを感じた平助が言い返す。

それにまた佐之はニヤリとわざとらしく笑った。