雪哉さんも何かに気付いたようで勢いよく頭を下げた。


「そ、そんな!頭を下げるなんてやめて下さい!大丈夫ですから!」


雪哉さんの肩にしがみつくと、雪哉さんはパッと顔を上げた、その瞳には涙。




「うち何があっても本を取り戻します。今夜うっとこにその本を預からはった人が来んのどす。

何があっても取り戻します」

「え!」


危険なことに巻き込まれてしまうかもしれない。

そんな危ないこと彼女にはさせられないと思ってとめようとすれば

雪哉さんはもう屯所から走り出していた。


「待って!」

「どこにいくんです菅野さん」

「沖田さん……!」