どこを見ても同じような景色で顔が引き攣る。
無謀なことをしているんだろうか?
ハァとため息を落とすと沖田さんの手がバッと私を守るように前に広げられた。
「下がって」
「え……?あ、はい!」
ヨロヨロと後ろに下がる
すると、
「新撰組です。失礼ですが、その荷物の中身を見せて頂いてもよろしいでしょうか?」
全然怪しい感じはない商人風のお兄さんが引いている引き車を指差して沖田さんは颯爽に言った。
「い、いそいでるんです。か、勘弁してもらえませんか」
「沖田先生!大量の武器です!」
組の一人が引き車の中を覗いて叫んだ。

