ムカムカする頭をコツンと一度、机に叩きつけた。 ─だったら頑張ればいい。 自分のことを卑下ばかりしていても、なにも変わらないから。 今日の俺は、授業中、一度も寝なかった。 ノートも完璧にとった。 …字は、相変わらずだけど。 そんなちょっとのことだけど、そのちょっとが、少しずつ自分を変えていくんじゃないかな。 …そう、思った。 最後のチャイムがなった瞬間、俺はすぐに教室を飛び出し、真っ直ぐに体育館へと走っていった。