【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》

その背中をしばらく見つめていたけど、カゲがキヨちゃんの方を向く。



「あんなの!…あんなの気にするな!」



そのカゲの言葉がどんなに温かいものか、私にも、旭にも分かる。



「うん。気に、しない。」



キヨちゃんはとろけるような笑顔で私達に言う。



「みーがいる。かじあさがいる。ことらがいる。それ以上、幸せ、ない、から。あり、がと。」



ヤバイ…ホント、泣きそう。キヨちゃんのそれが本音だと思えたから、凄く嬉しかったんだ。